映画【教誨師】あらすじと感想。ネタバレ。大杉連さんの遺作。死刑囚との対話と無音の世界から作る映画。

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評価:92点

 

 2018年の作品ではダントツ1位の作品。

静かな雰囲気ながらもどぎついインパクトを残した大杉連さんのプロデュース映画です。死を取り扱った重めのテーマなだけに真剣に見たいですね。

 

 

教誨師:あらすじ

半年前から死刑囚の教誨師を務めるプロテスタントの牧師・佐伯は、月に2度拘置所を訪れ、年齢や境遇、性格の異なる一癖も二癖もある6人の死刑囚と面会する。独房で孤独に過ごす死刑囚たちにとって、教誨師の佐伯は良き理解者であり、格好の話し相手でもあった。

 

佐伯は死刑囚たちに聖書の言葉を伝え、彼らに寄り添い話に耳を傾け、悔い改めることで安らかな最期を迎えられるよう対話を重ねる。無言を貫く者、真剣に思いを語る者、罪を他人のせいにする者、一貫して攻撃的な態度をとり続ける者…。

 

佐伯は、 死刑囚たちに自分の言葉が本当に届いているのか、牧師として本当に正しいことをしているのかと絶えず疑問をもち葛藤する日々を送る。この葛藤を通して忘れたい過去と対峙し、自らの人生と向き合うことになる佐伯。 そして、ある受刑者に死刑執行命令が下される。

予告編動画


『教誨師』予告

教誨師:作品情報

公開日

2018年10月6日

上映時間

114分

監督

 佐向 大

キャスト

佐伯保(教誨師):大杉漣(少年時代:杉田雷麟)
高宮真司:玉置玲央
野口今日子:烏丸せつこ
進藤正一:五頭岳夫
小川一:小川登
鈴木貴裕:古舘寛治
吉田睦夫:光石研
佐伯健一:青木柚
長谷川陽介:藤野大輝

教誨師とは。

簡単に教誨師という存在についてみておきます。

教誨(きょうかい)とは、第1義には、教えさとすことをいう。同義語として教戒(きょうかい)があるが、こちらは、教え戒めることをいう。

 

両者の違いは「誨(意:知らない者を教えさとす)」と「戒(意:いましめ。さとし)」の違いである。また、これらから転じて第2義には、受刑者に対し、徳性(道徳をわきまえた正しい品性。道徳心。道義心)の育成を目的として教育することをいう。

 

受刑者に対して教誨・教戒を行う者は、教誨師教戒師(きょうかいし)という。この日本語に近似の英語としては、矯正施設付きの “chaplain(チャプレン)” であるところの “prison chaplain(プリズンチャプレン)” がある

 

牧師さん的なポジションですね。死刑囚のための道徳の先生、といったところでしょうか。

教誨師:感想とネタバレ

大杉連さんの最後で最高のプロデュース作品

こちらの映画、昨年お亡くなりになられました、大杉連さんがエグゼクティブ・プロデューサーを務めた最後の主演作品です。

 

そして大杉連さん唯一のプロデュース作品。

 

僕が昨年の中ではNO1です。もともとこういう雰囲気の映画は大好きな僕ですが、これはもうなんか、印象の残り方が半端ない映画でした。

 

といっても、ド派手なアクションだとか、衝撃的映像があるとか、 そういうんじゃないんです。

 

本当に静かな映画です。

小さな部屋での長く短い対話

この映画114分あるんですが、ほとんどの時10畳ちょいくらいの部屋で、佐伯保が6人の死刑囚と対話するだけです。

 

佐伯保は教誨師です。大杉連さんにぴったりの、穏やかで優しそうな、おじちゃん。月に二回拘置所に訪れ、死刑囚とお話をします。それだけの映画です。小さな部屋で、一人ひとりと限られた時間の中で向かい合い、話し合います。

 

長いようで、あっという間にすぎる時間を劇中でも表現していました。

 

「おや、もうそんな時間ですか」と佐伯の言葉で見ているコチラまでハッとさせられます。

 

死のそばに立たされた六人

6人。

 

ひたすら自分の話を話すTHE大阪のおばちゃん、昔堅気のやくざの組長、ホームレス、違う観点をもった若者、我が子を思う父親、だんまりの中年。

 

 いろんな人がいますね。

 

でも、彼らの共通点はみんな死刑囚である。つまり、死のそばにいるってこと。

 

死を目前にした人たちとの対話は、シンプルで、ひとつひとつの単語がずしりと来るものばかりでした。

 

 無音が世界観を生み出している

この映画、音楽ないんです。エンドロールにも。

 

無音の映画はなかなか見たことがありません。無音を貫き通し、「言葉」だけで映画を作り上げている、素晴らしい映画です。

 

最後に:大杉連さんが伝えたかったことは何だろう。

奇しくも、死を取り扱ったこの映画が、大杉連さんの遺作となりました。

 

自分の死期を悟っていたのでしょうか。なにか伝えたいことがあったのでしょうか。

 

ぜひ、興味を持った方はみてみてください。

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